父が亡くなった時、献眼の事をお聞きしました時は、高齢の父の角膜でも役に立つのかなというのが一番先に思った事です。年をとっていると、役に立つ部分はないと思っていました。

父は戦争でフィリピンの最前線で戦ってきた生き残りです。隣で撃たれて戦死していく戦友を見て、いつも何とも言えない気持ちだったと話してくれていました。

生活の中で、献眼の事を話した事は一度もありません。しかし、もし自分の身体の中で、人の役にたてられる部分があるなら、使ってほしいと思っていたと思います。

私自身とても目が悪く、目の見えない方の辛さはよく分かるつもりです。母も私も、父の目で見えない方がたとえ片眼でも見えるようになるのであれば、それはとてもありがたい事だと思いました。お役に立てて、とても良かったと思っております。

又、献眼をすすめて下さって良かったと思っております。なかなか言い出すのが辛いお立場だと思いますが…。献眼の事を知らなかった私共は、役に立てる所があって嬉しかったです。