ドナーカードができた時、私達(私達夫婦と子供達)は皆でサインをしました。それ以来、運転免許証と共にいつも持ち歩いています。署名年月日を見ますと、1997年12月8日となっています。15年前です。魂は別として、死後は肉体ははいになるしかないわけですから、それよりも誰かの役に立つならどんどん利用してもらえばよいとの思いです。献眼・献腎も登録しましたが、いつだったか忘れてしましました。
しかし、父母とはこのような話はしたことがありませんでした。
2008年12月、母は闘病の末亡くなりました。白内障手術後の角膜でも提供可能であることを確認し、母の死が迫った時、死んでからも誰かの役に立つ事ができるのだからと、角膜提供の承諾をもらいました。この時は結婚した孫娘のお腹に赤ん坊が宿ったことも報告できました。これらを土産に母は旅立っていきました。
母の角膜が今もどなたかの役に立ち続けてくれたらとても嬉しい事です。また、不幸にもそれが一瞬しか役に立たなかったとしても、それはそれで、その一瞬を嬉しく思います。